インターネット上の言論空間の特徴

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 いろいろな事件が発生すると、それに関しての考えが、インターネット上のツイッターやブログなどで論じられます。

 例えばあるテーマについて、賛成、反対、という議論がインターネットで様々になされます。

 アリストテレスの時代の、直接民主制が実現されるのか、という期待を抱いた時期もありましたが、どうも見ていると、特にツイッター上では議論が極端になりがちだ、という印象を抱いています。

 これは、字数制限のあるツイッター特有の現象かとも思っていたのですが、調査によると、どうもそうではないようでした。

 そこで、今回の記事では、インターネット上の言論の特徴について簡単に触れたいと思います。

インターネット上の言論空間の特徴

 あるテーマについて、インターネットで交わされる議論を見ていると、内容がやや極端なのではないか、という印象を持たれる方はいらっしゃるのではないでしょうか。

 実際、インターネット上で交わされる意見は、その傾向があるようです。

一般の意見の分布

 例えば、一般的な事柄について、Aに賛成かどうか、というテーマで以下の5つの選択肢からアンケートを取った場合、多くのケースでは、1や5の極端な意見よりも、2~4の中庸な意見の方が多くなると思います。

  1. 非常に賛成
  2. やや賛成
  3. どちらともいえない
  4. やや反対
  5. 非常に反対

インターネット上の意見の分布

 これに対して、インターネット上で発信する方は、1と5の意見を有する方が相対的に多くなり、結果として、1と5の意見がインターネット上に多く出回るようです。

極端な意見どうしでは、話し合いは難しい

 また、インターネットに限らず、極端な意見を持つもの同士では、議論はなかなかしづらい、ということが言えるようです。

 結果として、インターネット上での議論は、極端な意見を持つ方どうしがお互いに持論をぶつけ合う、という態様になりがち、といえると思います。

ネットが世論を分断する?

 インターネットにより、情報の選択的受容が生じ、世論が分断される、という議論がありますが、現時点では、必ずしもそうとはいえないとのことです。

まとめ

 インターネット上の議論を読み解く際には、インターネット上のメディアの特質を考慮する必要があります。

 特に、法律関係の問題は、専門性も高く、分からない中で調べていくと極端な議論にのせられやすいという面もありますので、注意が必要です。