不倫相手の収入が高いと慰謝料は増える?医者・高収入の場合の考え方

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

不倫相手が医者など高収入の場合、「慰謝料は高くなるのではないか」と考える方も少なくありません。
本記事では、不倫相手の収入と慰謝料の関係について、基本的な考え方を整理します。

弁護士 中村正樹

ケース 妻の不倫相手が医者だった。

A男さんは、B女さんと結婚していました。

最近、B女さんは仕事が忙しいといって夜遅く帰るようになり、土日も仕事だといって外出することが増えました。
A男さんは当初、仕事が忙しいのだろうと考えていましたが、その状態が長期間続いたため、不審に思い調べたところ、B女さんが小学校の同級生である開業医C男と不倫していることが判明しました。

不倫相手の収入が多いと慰謝料は増えるのか

配偶者が不倫した場合、その相手の地位や収入は様々です。

慰謝料を請求する際には、

  • 相手の収入が多いのであれば、それに見合った金額を請求したい
  • 高収入であればより強い責任を負うべきではないか

と考える方もいらっしゃいます。

しかし、結論としては、

相手の収入が多いことは、原則として慰謝料の増額事由にはならないと考えられています。

慰謝料の趣旨|精神的苦痛との関係

慰謝料は、不倫によって婚姻関係が侵害されたことによる精神的苦痛に対して支払われるものです。

そのため、

  • 不倫相手の収入
  • 経済的な豊かさ

は、精神的苦痛と直接関係しないと整理されています。

例えば、

  • 年収300万円の場合
  • 年収3000万円の場合

であっても、それによって被害者の精神的苦痛の大きさが変わるとはいえない、という考え方です。

もっとも、裁判例の中には、相手方の収入を多少考慮したとみられるものもあり、一概にすべてのケースで否定されるとは言い切れない点には注意が必要です。

相手方の職業は慰謝料に影響するか

相手方の職業についても、原則として慰謝料額と直接の関係はないとされています。

ただし、例外的に、

  • 高い倫理性が求められる職業である
  • 信頼関係に基づく立場を利用して関係を持った

といった事情がある場合には、慰謝料の増額事由となる可能性があります。

医者などの場合に増額が認められる可能性

上記のケースでいえば、

  • C男がA男またはB女のかかりつけ医であった
  • 医師としての立場で相談に乗っていた

といった事情がある場合には、その信頼関係を裏切ったことにより、A男の精神的苦痛が増大すると評価される可能性があります。

その結果、慰謝料の増額事由として考慮される場合があります。

まとめ|収入よりも「関係性」が重視される

不倫慰謝料においては、

  • 相手の収入の多寡
  • 社会的地位

そのものよりも、

  • 不倫の態様
  • 当事者間の関係性
  • 信頼関係の侵害の程度

といった事情が重視されます。

個別の事情によっては慰謝料の増額が見込める場合もありますので、具体的な状況に応じた検討が必要です。

無料法律相談のご案内

不倫慰謝料について、

  • 相手が高収入の場合に増額できるか
  • 請求額が適正かどうか

お悩みの方は、一度専門家へご相談されることをおすすめします。
あいなかま法律事務所では無料法律相談を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

参考記事 不倫の慰謝料の金額について、考慮要素といわれているものを検討してみました。