ネット上の書込みをすぐに削除したい方へ、削除の4つのポイント。

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 インターネットの掲示板などに、自分の名前や住所、電話番号などが書き込まれてしまった、個人的な趣味を暴露された、昔にした前科に関する情報を書き込まれてしまった、などでお困りの方は多いと思います。

 中には、インターネットで匿名の活動をしていたら、特定された、ナイトワークで源氏名で働いていたら、本名が書き込まれた、などの被害にあわれた方もいると思います。

 スマートフォンから、ツイッターやフェイスブック、5ちゃんねる (旧2ちゃんねる (2ch.net) ) や爆サイ、ホスラブなどの掲示板に気軽に書き込めるようになり、このような被害にあわれている方は日々増えています。

 また、書き込む側も、手元にあるスマートフォンからすぐに書き込めるため、一時の気持ちやインターネット上の「祭り」、「炎上」に乗じて書き込んでしまった、というケースが増えています。

 個人情報を書き込まれてた被害者の方にとって、祭りや炎上に乗じて書き込まれてしまった、という事態は許せないと思いますが、まずは、被害がこれ以上広がることを防ぐため、速やかに削除を求めて行動すべきです。

 誰しもが書き込みに気軽にアクセスでき、リツイートやまとめサイトなどですぐに複製され拡散されてしまう現在のインターネットの状況では、速やかに対応し、削除することは極めて重要なことだといえます。

 この記事では、個人情報が書き込まれた場合の削除までの流れと、削除にあたっての4つのポイントをご説明します。

 名誉毀損の書き込みの削除に関して知りたい方は、以下のページをご確認ください。

書き込まれたインターネットサイトおよび書き込みの場所の特定

 はじめに、書き込まれたサイトを特定します。一つ見つけたら、もしかすると転載されてしまっていたり、他のところにも同種の書き込みがされているかもしれません。

 そのため、一つの書き込みを見つけても安心できませんし、明日にはまとめサイトができているかもしれません。

 書き込み内容をサーチする、まとめサイトを探すなどして、該当する情報が書き込まれたサイトをすべて洗い出すことが大切です。

 特定の際には、URL(httpから始まるもの)、掲示板の名称、IDなど掲示板を特定するもの、掲示板の中での番号を確認し、念のためスクリーンショットとプリントアウトをしておきます。

インターネット上で、削除請求フォームなど、書き込みの削除の窓口があるか確認

 書き込みがあるサイトに、削除請求フォームがあるかを確認します。

 たとえば、大手掲示板の5ちゃんねる(旧2ちゃんねる (2ch.net) )では、メールで削除依頼を行うことができます(本記事執筆時点)。

 この場合には、こちらに削除要請を送ることで削除が可能です。

 個人情報や名誉毀損、殺害予告などへの対応のため、削除のための窓口を設けていることが多いため、まずはこちらからの対応を検討します。

インターネット上からの書き込みの削除依頼を試みる。

 それぞれの掲示板の削除依頼フォームなどから、必要事項を記載して、削除依頼を行います。

 なお、2ちゃんねる(2ch.sc)では、削除依頼は原則として公開されることとなっております。

 掲示板によって対応が異なりますので、削除請求する際には、二次被害を生じさせないよう十分に注意が必要です。

削除依頼フォームからインターネット上の書き込みの削除依頼をする際の4つのポイント

 削除依頼フォームに従って削除請求にあたっては、重要なポイントがいくつかあります。

1 削除依頼フォームがある場合、削除依頼フォームから申請する。

 基本的ですが、非常に大切なことです。削除依頼フォームがある場合でも、あせってしまい、通常の問合せ窓口から削除の依頼をしてしまい、対応してもらえなかったというケースはしばしば耳にします。

 多くのケースでは、削除依頼フォームに従わずに削除を任意に求めたり、必要事項の一部について記載がない削除請求は取り扱いません。

 そのため、まずは削除フォーム等の指示に従い、必要事項をきちんと記入して削除を依頼することが大切です。

2 それぞれの掲示板の書き込みの削除のルールを確認する。

 また、削除依頼フォームで削除ができるケースは、それぞれの掲示板がガイドラインなどの形で定めています。

 一般の方の個人情報については、削除に応じるケースが多いですが、この場合には、個人情報であること、プライバシーを侵害することの理由を明記する必要があります。

 よく、「個人情報なので削除してください」、とのみ記載するケースを見かけます。以下にご説明するように、これだけでは削除請求を受け取った側は、判断できない場合があります。

 そのため、削除依頼フォームからの削除の場合には、削除の理由をそれぞれの掲示板のガイドラインを指摘しながら求める必要があります。

3 削除してほしい書き込みを特定する。

 削除フォームへの削除請求でやりがちなのは、書き込みの特定がされていないケースです。

 掲示板のURLを指摘して、個人情報なので削除してください、とだけ記載されている削除請求が非常に多いといえます。

 そのURLのどの書き込みなのかをきちんと特定しないと、削除請求に対応するサイトは、どの書き込みを削除していいのかわからないことになります。

 どの書き込みが削除の対象となる書き込みかを特定しないと、削除は難しいといえます。

4 インターネット上に削除請求が開示されるケースがあることに注意する。

 先ほどご説明したように、一部の掲示板では、削除請求は原則公開としています。誤って個人情報が記載された書き込みをしてしまうと、さらに個人情報が拡散してしまう可能性がありますので、削除フォーム等から削除を依頼する場合には、きちんと注意書きを読むことが必要です。

インターネット上の書き込みの削除がされない場合

 上記によっても、掲示板のルールから、削除がされない場合があります。この場合でも、裁判所を通じた仮処分などにより、削除ができる場合があります。

 また、削除請求の仕方がよくない(先ほど述べたように理由が明確でなく削除対象か判断できない、特定されていないなど)ために、削除されなかったというケースもあります。

 この場合には、削除請求の専門家へ依頼することで、削除が速やかにできる場合があります。

インターネット上の書き込みの削除請求は弁護士へ

 各掲示板に基づく削除フォームで削除する場合にも、注意すべき点は多くあり、適切に削除請求をしなければ、削除されない場合があります。

 インターネットは、転載などがたやすく行え、その日には目立たなかったものが、翌日には多くに知られているといったケースもありますので、1日も早い削除が欠かせないといえます。

 対応がされるまで数日かかることを考えると、速やかに削除したいとお考えであれば、書き込みを見つけたらすぐに弁護士へ依頼する方がいいといえます。

 インターネット上の削除請求に関してお悩みの方は、60分無料法律相談を実施しておりますので、あいなかま法律事務所へご相談ください。