不倫慰謝料の考慮要素7選。期間や回数は慰謝料に関係あるの?

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不倫慰謝料の金額については、明確な基準があるわけではなく、個別のケースに応じて、裁判所が様々な事情を考慮して決定しています。
そのため、慰謝料を多くする/少なくするためには、各事案において、裁判所が増減額事由として考慮する要素を適切に主張していくことが重要となります。
本記事では、不倫慰謝料の金額に影響を与える主な考慮要素について整理します。
不倫慰謝料の金額はどのように決まるか
不倫慰謝料は、
- 一律の算定基準が存在するわけではない
- 個別事情を総合考慮して決定される
という特徴があります。
そのため、各要素がどのように評価されるかが、慰謝料額を左右する重要なポイントとなります。

慰謝料額に大きく影響する主要な要素
以下の要素は、証拠から客観的に認定しやすく、かつ婚姻関係への影響が大きいことから、裁判所が重視する傾向にあります。
■ 婚姻期間の長短
夫婦の婚姻期間は、慰謝料額に影響します。
一般的に、婚姻期間が長いほど夫婦関係の結びつきが強いと考えられるため、慰謝料が増額される方向に働きます。
一方で、
- おおむね3年以内
であれば、婚姻期間が短いと評価される傾向があります。
■ 未成年の子どもの有無
未成年の子どもがいる場合には、
- 家庭内の平和が害される
という点が考慮され、慰謝料の増額事由となるとされています。
■ 不倫後の夫婦関係(離婚・別居の有無)
不倫後に、
- 離婚に至ったか
- 別居に至ったか
- 夫婦関係が継続しているか
といった事情も、慰謝料額に影響します。
不倫開始時点の夫婦関係
不倫慰謝料は、不倫当時の夫婦関係の状態にも影響を受けます。
例えば、
- 夫婦関係が良好であった場合
- 家庭内別居状態であった場合
では、評価が異なります。
また、内縁関係の場合には、法律婚と比較して慰謝料が減額される場合があります。
不倫の期間・回数による影響
■ 不倫の期間
不倫の期間は、慰謝料に影響します。
- 2〜3か月程度 → 短期間として減額方向
- 1年程度 → 長期間と評価される可能性あり
- 数年に及ぶ場合 → 比較的長期として増額方向
■ 不倫の回数
回数については、
- 客観的証拠に乏しい場合が多い
- 当事者の記憶に依存することが多い
という事情があります。
そのため評価は難しいものの、
- 数回程度であれば少ないと評価される傾向
があります。
■ 期間・回数の評価に関する実務上の考え方
不倫の期間や回数については、証拠が十分でない場合、
- 実際より短く申告される可能性
- 当事者の自己申告に依存する問題
が生じます。
その結果、
- 正直に申告した者が不利にならないようにする必要性
から、裁判所は、
当事者が認めておらず、裁判上は数回のラブホテルの利用程度しか認定できない場合でも、他事案との均衡や心証を考慮して慰謝料額を決定している
といった考え方をしているとも考えられます。
不倫に対する謝罪の有無
不倫について、
- 謝罪したかどうか
は慰謝料に影響するとされています。
特に、
- 不倫の事実を否認し続ける
- 謝罪をしない
といった態度は、不倫が認定された場合、増額事由として強く考慮される可能性があります。
不倫後の言動
不倫後の対応も、慰謝料の評価に影響します。
例えば、
- 不倫相手の勤務先に連絡するなどの行為
は、減額事由として扱われる可能性があります。
もっとも、この点については、
- 別途不法行為責任の問題として扱われる場合もある
ため、裁判所の判断が分かれることがあります。
まとめ|複数の要素を総合して判断される
不倫慰謝料の金額は、
- 婚姻期間
- 子どもの有無
- 不倫の態様
- 夫婦関係の状況
など、複数の事情を総合して判断されます。
そのため、どの要素をどのように主張・立証するかが、慰謝料額に大きく影響します。
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慰謝料額の見通しは、個別事情によって大きく異なります。
- 自分のケースではどの程度の金額になるのか
- 減額の余地があるのか
が気になる方は、一度弁護士へご相談されることをおすすめします。
