【解決事例】妻が子どもを連れて一方的に出て行った事案|面会交流を実現し、財産分与も合意|夫側のケース

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はじめに

 配偶者が子どもを連れて一方的に家を出てしまった場合、親権や面会交流の確保が大きな課題になります。本件では、夫側が適切な対応を取ることで、面会交流を実施し、財産分与等も合意に至った事例をご紹介します。


事案の概要

依頼者・相手方の情報

  • 依頼者:男性(会社員・夫)
  • 相手方:女性(専業主婦・妻)

主な争点

  • 妻と子どもの突然の別居
  • 面会交流の実施
  • 財産分与・養育費

ご相談時の状況

別居に至る経緯

 ご相談者様は、幼稚園児の子どもがいる家庭でした。
 日々仕事に追われながらも、できる限り家族との時間を大切にしていましたが、ある日帰宅すると、妻と子どもが姿を消し、手紙だけが残されていました。
 手紙には、実家に帰ったこと、離婚を望むこと、子どもに会わせたくない旨が記されていました。

依頼者様の希望

  • まず妻と話し合い、離婚理由を聞きたい
  • 離婚するなら親権を取りたい、または、少なくとも子どもと定期的に会いたい

当事務所の対応

初回相談での判断とアドバイス

  • 本件のようなケースでは、妻と直接話す機会を持つことは困難であることを説明
  • 妻が子どもを連れて実家に帰った事情から、親権取得は極めて難しいと判断
  • 面会交流を実現するため、子どもとの関係性や、妻が面会を嫌がる理由を慎重に把握する必要性を説明
  • 面会交流の方法・回数について、過去事例を参考に具体案を提案
  • 財産分与や養育費の交渉にも備えた戦略をアドバイス

その後の流れ

調停申し立てと交渉経過

  • 妻側から離婚調停・婚姻費用分担請求調停が申し立てられた
  • ご相談者側からは、面会交流調停を申し立て
  • 面会交流拒否の理由は、子どもではなく「妻がご相談者様に会いたくないため」と判明
  • 代理人立ち合いのもと試行的に面会交流を実施
  • 子ども・妻ともに面会交流に慣れたため、次第に立ち合いなしでも面会可能に

最終的な合意内容

  • 面会交流の定期的実施
  • 財産分与・養育費についても合意し、離婚成立

解決結果

具体的な成果

  • 代理人立ち合いを経て、定期的な面会交流の実現
  • 財産分与・養育費の交渉も合意に至り、離婚成立
  • 子どもとの関係維持に成功

本件のポイント

柔軟な対応が実現した面会交流

直接の対話が困難な状況でも、代理人を介して試行的に面会交流を行い、柔軟に対応したことが成功要因です。

夫婦間の対立をエスカレートさせず、専門的な交渉により、子どもとの安定した関係を維持しつつ、離婚条件の整備もスムーズに行うことができました。


【まとめ】

✅ 突然の別居でも冷静な対応で面会交流を実現できる
✅ 試行的な面会交流を経て、自然な親子関係維持が可能
✅ 財産分与・養育費交渉も一体的に進めることが重要