法律の起源とは?──世界最古の法典から考える「法律」とは何か
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私が学生の頃は、世界最古の法典はハムラビ法典であると教わりました。
ですが、最近の研究では、世界最古の法典はウル・ナンム法典とされるのが一般的です。
今回はこの話題を入り口に、「法律とは何か?」という基本的なテーマを少し掘り下げてみたいと思います。
ハムラビ法典とは?
ハムラビ法典は、古代バビロニアの王ハムラビ(紀元前18世紀頃)が制定した法典です。民事や刑事、契約や家族関係など多岐にわたる規定があり、「目には目を」で知られる同害報復の原則も記載されています。
19世紀にスサで発見された石碑により、長らく「最古の法典」とされてきました。
ウル・ナンム法典とは?
より古い法典として知られるのが、ウル・ナンム法典です。紀元前21世紀頃、メソポタミア南部の都市国家ウルの王ウル・ナンムによって制定されたとされ、現在確認されている法文は約30条ほどです。
内容は一部に刑罰や民事に関する規定を含みますが、全体像は粘土板の断片からのみうかがえます。
法律の意味とその変化
現代では、法律は国民の合意に基づくルールとして定められます。民主主義においては、法の正当性は選挙や議会といった手続きを通じて与えられます。
一方、古代の法典では、法は神の命令として下されるものと考えられていました。
このように、法の正当性は「神の意思」から「人間の合意」へと移り変わってきたという視点は、法の歴史を理解するうえで非常に重要です。
時代や社会によって、「法がなぜ正しいのか」という位置づけは大きく異なるのです。
まとめ:最古の法典から見えてくること
ウル・ナンム法典やハムラビ法典といった古代の法典は、「ルール」によって社会を治めようとした初期の試みといえそうです。
また、法の根拠が神に求められていた時代というのは、法律は国民により選ばれた国会議員がいる国会で制定されるという常識を有する私たちからは、ちょっと理解しづらい面もあると思います。
法律の歴史を振り返ることで、私たちがなぜ法を守るのか、法にどんな意味があるのかを改めて考えるきっかけになるのではないでしょうか。
※本記事は生成AIを活用し、弁護士中村正樹の監修のもと作成しています。